ラグドールは英語で『ぬいぐるみ』を意味します。大人しく、激しく動かず、抱かれると体を預けることから名づけられました。
フカフカな毛やブルーの瞳が特徴的なラグドール。この記事では、そんなラグドールの性格や寿命、飼い方、かかりやすい病気などをご紹介します。
ラグドールの性格
ラグドールは名前の由来、『ぬいぐるみ』通りに抱かれるのが大好きで、抱っこすると思い切り体を預けてきます。穏やかで大人しく、人懐こい性格です。狩りをするといった本能を出すというよりは、人への関心の方が強く、常に人のそばに寄り添う感じの猫です。人間の子供や、他の動物とも上手く生活できるような猫種です。
大きな声で鳴くようなこともほとんどないので集合住宅でも飼いやすく、激しく運動することにも関心をしめしません。躾もしやすいので、猫ちゃんを飼う初心者には向いているようです。
ラグドールの寿命
ラグドールの平均寿命は14~16歳と言われています。比較的、猫の平均寿命と同じくらいです。一般的に猫は1年で成猫の体になりますが、ラグドールは成猫の体つきになるには、3~4年かかります。
他の猫にも言えることですが、長生きしてもらうために普段からの食事の管理や運動、そしてストレスを溜めさせないことが一番です。
ラグドール
ラグドールの歴史
1690年代にアメリカ、カリフォルニアのブリーダー、アン・ベーカーが白いペルシャ猫とシールポイント(毛色の一種でフォーンの体でポイントに茶チョコレートが入っている)のバーマンを交配させました。その子猫に、毛色がセーブル(黒褐色・茶)のバーミーズを交配させ、ラグドールの基礎猫を作りました。
アンベーカーは、ラグドールの名前を商標登録し、猫の血統登録団体には登録しませんでした。自身で、IRCAという団体を設立しフランチャイズ契約を交わした契約者だけに猫を譲り渡し、「ラグドール」という名前を使っていい事にしていました。
しかし、1970年代に入りフランチャイズの仕組みに疑問を持ったデイトンという人がIRCA以外の団体を設立し、ラグドールの血統から「ラガマフィン」という猫種を生み出しました。その後、IRCAを脱退した人たちが猫の血統登録団体に登録をし、現在では主要な登録団体にラグドールは登録されています。
歴史を見ると、まだ歴史の浅い猫種ですね。
ラグドールの特徴
ラグドールの特徴と言えばフカフカの被毛と、瞳はサファイアブルーの長毛種です。オスは4.5~7.0kg、メスは4.0~6.0kg。成猫の体つきになるまでに3~4年かかります。体型はロング&サブスタンシャルタイプ(長く、がっしりした大型のボディタイプ)で、耳と耳は少し離れ気味で、大きめな頭にやや吊り上がった目、丸い頬をしています。体長と同じくらいの長さの尻尾も特徴的です。
初心者さんにおすすめ
- 狩猟本能が低いため、家具や壁に爪を立てて引っ掻く事が少ない。
- 先住のペットがいても上手に暮らしていける。
ロング&サブスタンシャルタイプの猫はノルウェージャンフォレットやメインクーンなどがいます。
生まれたばかりのラグドールは真っ白ですが、数週間経過すると徐々に色が出てきます。完全に色が出終わるのに2年近くかかる個体もいます。毛色は、大きく3つに分かれます。・カラーポイント、・ミテッド、・バイカラーの3種です。
・カラーポイントは顔、手足、尻尾などが濃い色が付いていることが特徴です。
・ミテッドは、ミテッドはカラーポイントと同じですが、足、胸の毛が白くなっていて お腹周りには模様が入っています。足は靴下を履いたように見えますね。
・バイカラー
耳と顔が濃い色で、Vの文字を逆にした柄が特徴です。
ラグドール
ラグドールの飼い方
ラグドールは長毛種ですので、1日1回はブラッシングしてあげてください。換毛期は毛がたくさん抜けますので、念入りにブラッシングしてください。
高所を好まないため、キャットタワーは低いもので良いでしょう。体が大きいので土台がしっかりしたものを選んでください。
大きくしかりとした体とキレイな被毛を作るためにも栄養のあるバランスの取れた食事を与えてください。太りやすいので食べたら、しっかりと運動をさせてください。
ラグドール
ラグドールのかかりやすい病気
・肥大性心筋症
肥大性心筋症は、心臓の筋肉が肥大してしまい全身への血流が悪くなってしまう病気です。
症状としては、初期段階で食欲が無くなったり元気がない、運動を嫌がるなど。進行すると肺に水が溜まり、呼吸困難を引き起こします。肥大性心筋症を発症すると血栓症になりやすく、後ろ足の麻痺などの症状が現れます。血栓症は、進行すると、心臓の血管に血栓が詰まって、ショック症状を引き起こすため危険です。
治療は、肥大性心筋症を完治させる治療法は、まだ ありませんので、進行し悪化させないように投薬治療となります。胸に水が溜まっている場合は、水を抜いたり、血栓ができている場合は、血栓を薬で溶かす治療を施します。
・球毛症
ラグドールは長毛種ですので、球毛症になりやすい猫種です。
毛球症は、毛づくろいをする際に飲み込んだ毛が少しづつ胃で毛の塊になります。ラグドールのような長毛種は、飲み込んだ毛が毛玉になりやすく毛球症になりやすいです。嘔吐などの軽度な症状であれば毛球除去剤を投薬し毛玉を溶かす治療が行われますが、頻繁な吐き気、食欲不振、下痢、元気がない、発熱などの症状があると腸閉塞や腹膜炎などを併発すると切開手術になりえません。開腹手術の場合は数日の入院となります。大切なのは、日々のこまめなブラッシングを心がけてください。
・尿結石
尿管、尿道、膀胱に結晶や結石ができる病気です。症状としてトイレに行っても尿が出ない、血尿が出る、排尿時に痛くて鳴くなどがみられます。普段の予防としては、マグネシウム、カルシウム、リンなどが多く含まれる食事を避けこれらのミネラル成分をセーブした食事に替えましょう。また、水分を十分に与えることも大切です。運動量がすくないラグドールは、適度な運動も必要です。
結石が小さいうちは薬で石を溶かし流しますが、大きくなっている場合は手術が必要になります。
まとめ
抱っこされるのが大好きなラグドール。体を預けてくるのは可愛いですよね。まさに、生きたぬいぐるみですよね。穏やかで人懐こい、躾もしやすく初心者にも向いているのは初めて猫を飼う方にも魅力的ですね。運動量も少なく、太りやすいので食事の管理には気をつけてください。
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