メインクーンは、一般家庭で飼育されているイエネコの中でも大きな猫種の長毛種です。アメリカでは長い歴史を持つ猫で、ガッチリとした骨格に広い胸幅、立派な飾り毛を持った体型をしています。
この記事では、そんなメインクーンの性格や寿命、かかりやすい病気などをご紹介していきます。
目次
メインクーンの性格
基本的に温厚で人に懐きやすい性格です。飼い主さんはもちろん、赤ちゃん、他の動物とも上手に付き合っていけます。また、賢いのでトイレなど躾は、比較的に短期間で覚えます。
メインクーンはオスとメスで多少、性格が違ってきます。オスの方が温厚で、大人しく人に懐きやすく、躾もしやすいでしょう。甘えん坊で喜怒哀楽もメスよりも分かりやすいようです。
メスは、オスよりも活発で行動派です。どちらかというと、猫本来の単独行動を好みます。このように性別によって性格も違っていますので、飼う時の参考にしてみてください。
穏やかで賢いメインクーンですが、個体によっては警戒心が強く攻撃的になることがあります。主に、ストレスが原因の場合が多いので、大きなメインクーンの運動量を満たせる広いスペースを用意したり、ストレス発散の遊びを取り入れてください。
メインクーンの寿命
メインクーンの平均寿命は12~14歳。メインクーンは短命と言われますが、一般的な猫の平均寿命が15歳前後なので、特別に短いわけではありません。ただ、先天性の疾患が出やすい猫種でもあるので、飼い主さんは日ごろから健康管理をしてあげて、ストレスのかかりにくい環境を整えることも大事です。
メインクーンの歴史
アメリカ、東北部二ユーイングランド地方のメイン州が原産とされ、メイン州の州猫にも認定されています。メインクーンの名前の由来もメイン州のメインから来ています。クーンは、体の模様や狩りの習性がアライグマ(ラクーン)に似ていることから名づけられました。
メインクーンの起源はたくさんの逸話がありますが、北欧のバイキングまたは交易商がアメリカに渡り、連れてきたノルウェージャンフォレットが土着の猫と交配して誕生したという説が有力とされています。
1895年アメリア初のキャットショーでメインクーンが優勝したという記録があります。
メインクーン
メインクーンの特徴
メインクーンは「ジェントルジャイアント(穏やかな巨人)」と言われるほど大きくなる猫種です。大きなものは1メートルを超えることもあります。
体重は、オスが6~9kg、メスが3~5kg。大きくなると10kgにもなるメインクーンもいます。
頭部がV字で、顔がやや縦長。被毛は、寒さに耐えられるようにダブルコートです。尻尾は長く、根本が先端よりも太くなっています。
毛色はソリッドカラー(単色)、タビーカラー(縞模様)・ブラウンタビー・シルバータビー・レッドタビー・その他のタビー、など様々なカラーが存在します。
メインクーンの飼い方
一般的に猫は成猫になるまで1年と言われています。メインクーンも同じで1年で成猫になりますが、体の方は大きいので成長が止まるまでに4年ほどを要します。しっかりとした体を作るために、よく運動をさせ、バランスの取れた食事を心がけてください。
性格は穏和で大人しいですが、好奇心も強く遊ぶことも大好きです。元々は、ネズミを駆除する仕事をしていたメインクーンを満足させてあげられるよう獲物を狩るような気質を満足させられる遊びを取り入れてあげてください。十分なスペースを確保し、上下運動の出来るキャットタワーや階段を使って運動させてください。メインクーンは体が大きいため、キャットタワーは足場の安定したものを固定してください。
メインクーンは寒い地域で生活してきた猫種で、防寒・防水の用途も兼ね備え、毛が薄く皮脂に覆われています。その皮脂で汚れやすいため、毎日、少なくても週に2~3回ブラッシングしてあげてください。シャンプーせずにいると汚れが落ちにくくなるので、月に1度はシャンプーしてください。
メインクーン
メインクーンのかかりやすい病気
・肥大性心筋症
肥大性心筋症は、心臓の筋肉が肥大してしまい全身への血流が悪くなってしまう病気です。メインクーンの6歳を超えたシニア期に発症が多く、全体の約3割が肥大性心筋症を発症する遺伝子を持っていると言われています。
症状としては、初期段階で食欲が無くなったり元気がない、運動を嫌がるなど。進行すると肺に水が溜まり、呼吸困難を引き起こします。肥大性心筋症を発症すると血栓症になりやすく、後ろ足の麻痺などの症状が現れます。血栓症は、進行すると、心臓の血管に血栓が詰まって、ショック症状を引き起こすため危険です。
治療は、肥大性心筋症を完治させる治療法は、まだ ありませんので、進行し悪化させないように投薬治療となります。胸に水が溜まっている場合は、水を抜いたり、血栓ができている場合は、血栓を薬で溶かす治療を施します。
・多発性嚢胞腎
腎臓に異常な嚢胞ができる遺伝性の病気で、進攻したら腎不全の症状が出ます。水を飲む量が増えたり、オシッコの量も増えます。普段より多飲多尿には注意が必要です。進行すると嘔吐や脱水、貧血を起こし尿毒症になることもあります。
残念ながら、現時点で完治する治療法はありません。内科的治療として血管内や皮下に点滴をし水分補給を行い脱水症状を改善します。投薬治療では、リン吸着剤や血圧降下剤を使用し、腎機能を温存させる治療をおこないます。
・熱中症
北米原産で長毛種のメインクーンは、寒冷地には強いのですが暑さには弱い猫種です。そのため、日本の夏は熱中症に注意が必要です。
症状は、元気がなくなりぐったりします。通常の体温が38℃ですが、40℃以上に上がります。進行すると呼吸が荒くなり嘔吐の症状があり、次第に意識が無くなり危険な状態になります。
治療は、体に冷風を当てたり、点滴で体内より冷やしていき体温を下げる治療をおこないます。ご自宅で体を冷やす場合は、冷やしすぎると低体温症を起こす可能性もあるため、冷やし過ぎに注意が必要です。熱を冷ますシートなどを使って体を冷やし、早急に病院へ連れていきましょう。
・球毛症
メインクーンは長毛種ですので球毛症になりやすい猫種です。
毛球症は、毛づくろいをする際に飲み込んだ毛が少しづつ胃で毛の塊になります。メインクーンのような長毛種は、飲み込んだ毛が毛玉になりやすく毛球症になりやすいです。嘔吐などの軽度な症状であれば毛球除去剤を投薬し毛玉を溶かす治療が行われますが、頻繁な吐き気、食欲不振、下痢、元気がない、発熱などの症状があると腸閉塞や腹膜炎などを併発すると切開手術になりえません。開腹手術の場合は数日の入院となります。大切なのは、日々のこまめなブラッシングを心がけてください。
まとめ
猫の中でも大きなメインクーン。性格は穏やかで人懐こく、頭が良いので躾も楽と言ううことなしな性格ですね。
スペースは広く取ってあげないといけませんが、赤ちゃんのいる家や、他の動物がいても飼いやすいのでメインクーンを新しい家族として迎えるのもイイかもしれませんね。
大切な命、最後まで責任を持って迎えてあげてください。
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