1800年代、イギリスのジャックラッセルテリア牧師がキツネ狩りのために譲り受けて、地中に潜り込める小さな犬をビーグルやボーダーテリア、ブルテリアなどを交配させ、作り出したのがジャックラッセルテリアの始まりです。
では、ジャックラッセルテリアの性格や寿命、特徴や気をつけたい病気などを見ていきましょう。
目次
ジャックラッセルテリアの性格
ジャックラッセルテリアは、強いテリア気質を持つ犬種です。自分よりも大きな犬にも堂々と立ち向かう程の勇敢さや知能の高さも特徴的です。元気で小さい体から想像できない程の体力の持ち主で、外で たくさん愛犬と遊んであげられる飼い主さんに向いています。飼い主さん以外の人に従うことのない犬種です。
キツネ狩りをしていた頃の本能は健在で、好奇心が強く、小動物や動くものに反応してしまう傾向があります。子供や他の犬を追いかけて道路に飛び出したりするので、「まて!」と呼び戻す訓練をしてあげましょう。猟犬だった故に吠えて飼い主さんに知らせることがあるので吠え癖にも、ちゃんと躾が必要です。初心者には躾が難しい犬種です。
ジャックラッセルテリアの寿命
ジャックラッセルテリアの平均寿命は、13~16歳です。最近では16歳以上、長生きする個体も増えてきて平均寿命が長い犬種でも3位に入っています。日ごろからの体調管理をおこない長生きしてもらいましょう。
ジャックラッセルテリアの歴史
先にも述べましたが、1800年代、イギリスの牧師さんによってキツネ狩りのために作られたジャックラッセルテリアの原種。その後、オーストラリアに渡り、家庭でも飼いやすいようにウエルシュ・コーギーと交配を行い、短脚で温厚になったのが現在のジャックラッセルテリアです。
ジャックラッセルテリアと非常に近い犬種に、パーソンラッセルテリアがいます。もとは同じ犬種で、毛色の違いやサイズの違いが犬種を分ける基準です。
ジャックラッセルテリアの特徴
体高は25~30cm。体重は体高5cmに対して1kg。体高25cmの場合は5kg、体高30cmの場合は6kg。
毛質は荒く硬い。長さ1cm以下の「スムースコート」、長い毛と短い毛が生えている「ブロークンコート」、2.5~5cm程度の「ラフコート」の3種類に分かれます。毛色はブラック&ホワイト、タン&ホワイト、ブラック&タン&ホワイト。白が多いほど良いとされます。
ジャックラッセルテリアの飼い方
ジャックラッセルテリアは小型犬ですが、大型犬並みの運動量が必要です。毎日1時間以上の散歩や、好奇心・知性を満たすためにゲームのようなスポーツも取り入れるようにしましょう。そうして飼い主さんとの上下関係を養っていきましょう。甘やかして育てると、成犬になって抑えの利かない、手の付けらない子になります。
注意ポイント
ジャックラッセルテリアは、獲物を追い詰めて吠え続ける仕事をしてきた猟犬です。通常、必要以外は吠えることはないのですが訓練・しつけをしないと無駄吠えが多くなります。体は小さくても吠える時の声は大きいので近隣住民とトラブルの原因になりかねません。ただ、指示に従うという本能も持っていますので子犬の時期からしっかりと吠えることをやめさせる指示していきましょう。
ジャックラッセルテリアは、猟犬だったため、他の猫、ウサギやハムスターなどの小動物などと一緒に飼うのは困難です。
短毛のスムースコートは抜け毛が多いのでブラッシングはこまめに行いましょう。ブロークンコートとラフコートは比較的抜け毛は少ないのですが、毛玉ができやすいのでブラッシングは必要です。
ジャックラッセルテリアのかかりやすい病気
・大腿骨頭壊死症(レッグぺルテス)
虚血性大腿骨頭壊死とも言い、股関節に異常をきたす病気です。大腿骨が成長期に関節周辺に炎症が起こり大腿骨頭への血液供給が悪くなり壊死してしまう病気です。跛行の症状がみられ、1歳未満で発症することが多いです。
原因が不明の為、予防は難しい病気です。軽度の場合は、内科的治療をおこないます。鎮痛剤の投与や、レーザー治療で痛みを抑えて管理します。改善が無い場合や、進行して悪化している場合は外科的治療になり、大腿骨頭の切除手術をおこないます。
・糖尿病
遺伝的要因で糖尿病になりやすい犬種です。多飲多尿の症状が見られたり、食事量は変わらないのに痩せていく場合には受診をしましょう。
・膝蓋骨脱臼
小型犬に多くみられるのが膝の骨のお皿が右ないしは左に外れてしまう膝蓋骨脱臼。片足を不自然に上げていたり動く際にキャンと鳴くような時は診察を受けましょう。
予防としては、足腰に負担がかからないように、肥満防止の食事管理や、滑らないようカーペットを敷いたり対策が必要です。
治療は、内科的治療として内服薬・サプリメントの投薬。レーザー治療を行う病院もあります。外科的治療は、手術となります。進行の程度や年齢など考慮して判断されます。
・副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
副腎にかかわる内分泌由来の疾患が好発するとされています。多飲多尿の症状があり、脱毛や肥満、元気がなくなるというものです。原因がないのに元気がない場合は早めに受診し血液検査を受けましょう。
残念ながら、予防法はありません。治療は内科治療で副腎皮質ホルモンの産生を抑える薬を投与します。薬自体は高額なため、どこの動物病院でも扱いがあるわけではありません。外科的手術では、副腎を摘出します。
まとめ
ジャックラッセルテリアは、小さく可愛い見た目とは大きなギャップがあり、運動量がある犬種です。毎日1時間以上の散歩する時間を確保しましょう。遊びに熱中しすぎて思いもよらない行動に出る時もあるのでドッグランなどで他の犬と遊んでいる時なども注意が必要です。
頑固な一面もあり、嫌だと思うと受け入れなくなるので子犬の頃から体の何処を触られても大丈夫なように慣らしておく必要があります。
非常に頭が良いので、一度 飼い主さんをリーダーと認識すれば、とても従順ですので良いパートナーとして暮らしていけるでしょう。
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