お家の愛犬の口臭が気になることはありませんか?
そんな時は、ワンちゃんの体調に異常が起きているかもしれません!自分で歯を磨くことが出来ないので、常日頃から飼い主さんは、体調の変化や口臭にも気をつけておかなくてはいけません。
手遅れにならないように、原因と対策を知っておきましょう。
目次
愛犬の口が臭う!?原因と対策
口臭の原因
では、口臭の原因は何かを見てみましょう。
歯周病
犬の口臭の一番多くの原因が、歯周病です。歯に付いた歯石が少しづつ時間をかけて増えていき、歯茎の間にも入り込んで、歯周ポケットを形成して歯周病菌が原因となり、炎症を起こします。
症状が進行すると、歯を支える土台である骨まで炎症を起こし、菌が骨を溶かしてしまい歯がグラグラになり神経に触れて、違和感や痛みで思うように食事が出来なくなってしまいます。
歯石が溜まって歯周病になり、外歯瘻という病気になり膿が溜まって顔の皮膚を破ってしまうということになりかねません。その外歯瘻の記事はこちらをどうぞ。
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内臓の疾患
犬の腸や胃、肝臓・腎臓の疾患も口臭の原因となることがあります。
肝臓や腎臓の疾患の場合
肝臓・腎臓といった内臓の疾患が原因で起こる口臭の場合は、代謝や排泄が出来にくいということで、口臭がオシッコ臭いアンモニア臭がします。
胃の疾患の場合
胃酸過多が原因の場合は、胃液などが逆流してきますので酸っぱい臭いが特徴です。
腸の疾患の場合
腸閉塞のような腸の疾患の場合は、便の移動が正常に働かないので、ウンチのような便臭がします。腸の閉塞部分が胃に近いと、嘔吐も起こることがあります。
口の中の乾燥が原因
犬の口の中の水分が、異常に少なくなると唾液が濃縮されて、ネバっとし口臭の原因になります。ワンちゃんは、皮膚呼吸が出来ないので口を開け『ハァ、ハァ』と息をし体温調整します。夏場などは、この動作が頻繁になり、口の中の水分が少なくなりますので、室内温度を下げ水分補給をしっかりおこなってください。
犬の口臭予防と対策
歯周病の予防と対策
■歯磨きの習慣化
先ほどもお伝えしたように、口臭の原因で歯周病が一番多く、歯石となる前の歯垢の段階で歯磨きをして取り除くのが予防の第一歩です。人間のように毎日の歯磨きを習慣化させましょう。
小さな頃から歯磨きに慣れさせておかないと、成犬になってから歯磨きをしようとしても嫌がって口を触らせない場合も多くあります。
・歯磨きシート
最初は歯磨き自体を嫌がるかもしれませんので、歯磨きシートで口や歯を触ることを慣れさせましょう。
■歯磨きガムやサプリメントなどを使用
歯磨きを嫌がるワンちゃんには、歯磨きガムや歯磨きシート、サプリメントなどを使い、少しでも口腔内を清潔にさせることを心がけましょう。
・歯磨きガム
・口中の歯周病菌の増殖を防ぐサプリメントを1つご紹介します。
・歯ブラシ 歯ブラシは360°ブラシになっているものが便利です。
・歯磨きペースト
■歯石の除去
付着してしまった歯石は、動物病院でスケーリングという歯石取りで取り除かないと歯周病は改善されません。歯と歯茎の間の刺繍ポケットに付いた歯石も除去する必要があるので全身麻酔が必要となります。麻酔をせずに処置をおこなう施設もありますが、表面的にはキレイになりますが根本的な原因である歯周ポケットの歯石は完全には除去出来ません。
内臓疾患の原因の予防と対策
内臓の疾患が原因で口臭がある時は、早急に疾患の治療が必要です。
胃酸過多の場合は、投薬治療であったり、腸閉塞などの場合は点滴治療や投薬治療。閉塞が重度の場合は外科的治療となります。
肝臓や腎臓の疾患が原因の場合は、点滴や投薬が必要となり、慢性疾患の時は完治が困難なことが多いため進行を遅らせる治療となります。
いずれにせよ、自分だけの判断に頼らず、動物病院へ早めの受診をしましょう。
日頃からの予防として、毎日の愛犬の体調を観察することは歯周病や内臓疾患以外にもあらゆる病気の予防の第一歩と言えますので、ちょっとした違いも見逃さずに、変化を感じたら医師に相談するのが良いでしょう。
まとめ
愛犬の口臭が気になったら、まずは口の中に歯石や異常がないか、食欲や元気に問題がないかを確認しましょう。
口臭が強い場合は、臭いのタイプは生臭い、腐敗臭、すっぱい臭い、便の臭い別のどのニオイなのか?をチェックしてみましょう。
また、口の周りが腫れていないか?食事中に残したり、口からこぼしたりと今までと違った行動は無いか?お腹を触られるのを嫌がるなどの変化を見逃さずに、観察したことを獣医さんに伝えましょう。
口臭の1番の原因は、歯周病が多いので日頃からの歯磨きなどのケアが大切です。幼い頃から口周りを触らせてくれるように歯磨きなどを通して、慣れさせておきましょう。
歯周病と言えども、バカには出来ません。歯周病が原因で他の病気の原因にもなり得る、恐ろしい病気ですので毎日の歯磨きを心がけましょう。