パピヨンの特徴といえば蝶の羽根を開いたような立ち耳です。その優雅な容姿からフランス貴族に寵愛されました。賢くて、人懐こいパピヨンは飼いやすい犬種でもあります。そんなパピヨンの性格や寿命、特徴や病気までを見てみましょう。
目次
パピヨンの性格
パピヨンは明るく活発で好奇心も旺盛です。また、散歩や運動も大好きです。頭も良くイギリスの研究機関によると犬の知能指数(IQ)を調べたところ全犬種で8位、小型犬では1位という結果が出ました。
華奢な体型のパピヨンですが、状況判断も得意なのでドッグスポーツにも適しています。ちゃんと躾ければ良い関係が築けるでしょう。
パピヨンの寿命
パピヨンの寿命は、12~15歳くらいです。小型犬の寿命が15歳前後なので平均的と言えます。あとに紹介する パピヨンのかかりやすい病気も参考にしながら長生きさせましょう。
パピヨンの歴史
パピヨンの祖先はスペイン原産のドワーフ・スパニエルとされています。16世紀にフランスに入りルイ14世、ポンパドール婦人やマリー・アントワネットらに可愛がられました。一説には、マリーアントワネットが処刑台に上がる直前までパピヨンを抱いていたそうです。
フランス革命の当時は、革命軍によって貴族とともに多くのパピヨンも殺害されたそうです。
当時は垂れ耳のパピヨンが多く生まれていたようですが、たまに生まれる立ち耳のパピヨンを選んで交配させたようです。立ち耳は「パピヨン(蝶)」ですが、垂れ耳はフランス語で「ファーレン(蛾)」と呼ばれています。
パピヨンの特徴
体高は約28cm、体長は体高より少し長く、体重は1.5~5kg。
毛色は大きく2つに分けられます。3色入ったトライカラーと2色だけのパーティーカラーがありまあす。
パピヨンの飼い方
パピヨンは下毛が無いシングルコートなので抜け毛は少なめで、寒さに弱いので冬場の散歩は服を着させてください。週に2~3回ブラッシングをしてあげましょう。
華奢な体のパピヨンですが活発でドッグスポーツも楽しめます。飼い主さんが大好きで甘えん坊さんです。ですが、甘やかしてしまうとワガママに育ってしまいますので幼い頃から飼い主さんがリーダーだと教え躾けていきましょう。成長するにつれ神経質な一面を見ることがあります。小さな頃から散歩などで家族以外の人や犬と触れ合わせて社会性を身につけさせましょう。
ストレスを溜めないように毎日30分以上の散歩をしましょう。また、お家でも十分に遊んであげてください。
パピヨンのかかりやすい病気
・膝蓋骨脱臼
小型犬に多くみられるのが膝の骨のお皿が右ないしは左に外れてしまう膝蓋骨脱臼。片足を不自然に上げていたり動く際にキャンと鳴くような時は診察を受けましょう。
予防としては、足腰に負担がかからないように、肥満防止の食事管理や、滑らないようカーペットを敷いたり対策が必要です。
治療は、内科的治療として内服薬・サプリメントの投薬。レーザー治療を行う病院もあります。外科的治療は、手術となります。進行の程度や年齢など考慮して判断されます。
注意ポイント
脱臼に限らずヘルニアにもなりかねないので、段差があるソファにはスロープを施したり、フローリングのような滑りやすい床にはカーペットなど敷いて滑り防止対策をしてください。
・眼瞼内反症(逆さまつ毛)
瞼が内側に入り込んでしまう病気で、内側に入り込んだ まつ毛が眼球を刺激し痛みや炎症を起こします。結膜炎や角膜炎につながります。涙や目やにが増えたり、前脚で目をこする仕草が見られたら早めに受診しましょう。
明確な予防法はありません。治療は、軽度の場合は点眼や、まつ毛を抜いたりして症状を和らげ改善します。ただ、あくまでも眼瞼内反症が治癒しない限り継続が必要です。外科的な治療は、強制的に余っているまぶたを切除し、糸でまぶたを寄せる手術をおこないます。
・壊死性白質脳炎
ヨークシャテリア、チワワ、パピヨンに多く2kg以下の小さな個で発症率が高いとされます。てんかん発作が起きたら診察を受けましょう。
決定的な予防法は ありません。残念ながら、治療も確立した方法もありません。初期症状には一般的に、ステロイド剤の投与、抗てんかん薬の投与。重症化すると誤謬性肺炎を起こしやすいので、併せて治療します。
・水頭症
脳脊髄液の流れが滞ったり、産生量が増えてしまうことで脳を圧迫し ボーッとしていたり痴呆症状、体の麻痺、歩行異常、同じところをグルグル歩き回るなどの症状が現れます。
予防法はありません。内科的治療は、ステロイド剤など投与して脳圧を下げます。てんかんを起こす場合は、抗てんかん剤を投与します。外科的治療は、脳脊髄液を腹腔に流し脳圧を下げる手術がおこなわれます。
・難産
フレンチブルドッグ、シーズー、チワワ、ペキニーズ・パピヨンなどは、産道も細く難産になりやすいとされます。
適度な運動をさせ、肥満を防ぎ筋肉を作り難産の予防に努めましょう。内科的治療はマッサージや、陣痛を促す薬を投与します。状態によりますが、外科手術では陰部切開、帝王切開となります。
まとめ
華やかな外見、小型犬の中でも非常に賢いパピヨンですが、運動能力も高く華奢に見えて丈夫です。過保護にして甘やかして育てると神経質になり無駄吠えの多い子に育ってしまうので正しく躾け、散歩やドッグスポーツなどストレスの無いペットライフを満喫してください。
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