胴長短足で小粒でクリんとした瞳が可愛らしいフェレット。近年、最低限の餌やりや水替えなど行えば手間が殆どかからないと、一人暮らしの飼い主さんが購入するペットです。鳴き声が小さく飼育スペースも小さくて済むので、マンションなどで飼えることが人気の理由です。
そんなフェレットを飼う前に性格や寿命など見ていきましょう。
目次
フェレットの性格
フェレットは好奇心旺盛で活発で猫のようです。また、人懐こいのが魅力です。犬のように飼い主さんとコミュニケーションが取れるのも嬉しいですね。
生後二ヶ月頃から、歯が生え変わり、そのタイミングでかゆくて人の手などを噛むこともありますが、しつけの出来る動物なので躾ければ噛まなくなります。飼い主さんと信頼が深まれば犬や猫のように飼い主さんと遊ぶのも大好きです。オモチャなどでコミュニケーションをとったり、服の中に入れてスキンシップをはかったり。そうすることで懐く時間が早まるでしょう。
フェレットの寿命
フェレットの平均的な寿命は5歳~10歳と言われています。イギリスでは8歳~10歳となっていますので、環境や飼育の仕方によっても寿命は左右されます。フェレットは4歳頃からシニア期に入ります。4歳になったころから定期健診を受けた方が良いでしょう。
フェレットの歴史
フェレットは、ヨーロッパケナガイタチ、ステップケナガイタチを家畜化したものとされていますが、詳細は分かりません。
アリストテレスの「動物誌」には「イタチ」と「野生イタチ」が分けて記述されています。「イタチ」は人が飼育しているフェレットで、「野生イタチ」は野生のケナガイタチを指していると考えられています。
紀元前4世紀以前の古代ギリシャではウサギやネズミを捕るように家畜化されたと言われ、壁画にも描かれています。14世紀から16世紀にかけて裕福な家庭の女性の間でフェレットを飼うことが流行りとなりました。
19世紀後半になると、アメリカの毛皮商人がスペインからフェレットを輸入し飼育を始めました。
現在は、アメリカ、カナダ、ニュージーランドでペット用の繁殖が盛んで、最近になって中国での繁殖も盛んにおこなわれています。
フェレット
フェレットの特徴
細くしなやかな胴体、短い脚。穴の中に住むウサギやネズミを捕まえるのに有利です。
体調は35~50cm。体重は0.8~1.5kgが一般的です。
フェレットは、繁殖されたファーム名または被毛のパターンが、そのまま種類の名前になっています。主なものが「マーシャル」、「パスバレー」、「カナディアン」、「アンゴラ」、「ミスティック」、「サウスランド」、「マウンテンビュー」、「ニュージーランド」などがある。
フェレットの飼い方
フェレットを飼うために前もって準備していおきたいものをご紹介します。
フェレットお迎え前の準備
・ケージ=縦方向の網目の感覚が狭いもの。できれば床の面積が広いものを選んでください。
・エサ=フェレットの年齢に合わせたフェレット専用のエサを用意してください。
・エサ入れ=重量があり、ひっくり返らないもの。
・給水ボトル=お皿は、ひっくり返ったり衛生的ではないので給水ボトルの方が良いです。
・トイレ=四角く奥行きかつ背の高いもの。
・トイレ砂=固まらないもの。
・敷き布=爪の引っかからない生地の物。
・ハンモック=吊るタイプや置くタイプがあります。夏・冬用と使い分けてください。
その他に、買っておくと便利な物をご紹介します。
・ブラシ 春と秋の換毛期に毛が抜けます。ペット用のブラシでブラッシングしてあげてください。
・爪切り フェレット専用の物が市販されています。
・シャンプー フェレット用、ペット用の低刺激シャンプーを用意してください。
・オモチャ 遊びが大好きなので1つ、2つ丈夫な物を買ってあげてください。
・消臭スプレー オシッコなどのニオイを消臭できるスプレー。
・耳掃除のクリーナー 耳の中を掃除するローションなど。
爪が伸びやすいので、週に1回爪を切ってください。耳掃除は2週間に1回、シャンプーは月に1回の頻度が良いでしょう。
躾としては、生後二ヶ月から歯が生え変わるので、噛み癖を躾けておいた方が良いでしょう。トイレもちゃんと出来た時に褒めてあげれば覚えるでしょう。
フェレットのかかりやすい病気
・リンパ腫
リンパ腫とは、簡単に言うと全身のガンです。至るところで発生する可能性があります。症状としては発症した部位によって異なります。胸腔内は咳や呼吸困難、脾臓は食欲減退、腸は慢性的な下痢、などがみられます。共通の症状としては、リンパ節が腫れる。
体にしこりがある場合は速やかに医療機関で診察を受けてください。外科手術によって腫瘍を摘出する場合もありますが、ほとんどが抗がん剤治療となります。
原因が遺伝的な物なのかウイルスなのかハッキリとしていないため、予防は難しい状況です。定期的に健康診断を受け早期発見することが大切です。
・副腎腫瘍
フェレットの副腎腫瘍の発生率は高く、副腎腫瘍によって様々な症状が引き起こされます。原因としては副腎が腫瘍化していろんな症状が起きます。副腎腫瘍の多くは良性ですが、まれに悪性腫瘍の場合もあります。
高齢になるとかかりやすく、兆候として脱毛の症状が見られます。ほかに、オス・メス共に乳腺が腫れる症状も見られます。
他にも様々な症状が見られますが、初期では症状が現れにくいです。
治療としては、内科的治療と外科的治療があります。外科的治療は腫瘍を摘出します。内科的治療は投薬治療です。
予防は難しいですが、ストレスを感じにくい環境づくりを心がけてください。
・インスリノーマ
中高齢期のフェレットには、血糖値が低下する疾患が多くなる傾向があります。すい臓は、血糖値を下げる働きをするインスリンというホルモンを分泌して、常に血糖をコントロールしていますが、そのホルモンが必要以上に分泌されてしまうのがインスリノーマです。
症状としては、よだれを流したり、ふらついたり、口元を掻くなど。症状が進行すると歩けなくなり、昏睡状態となります。
治療は外科的、内科的治療があります。外科的治療は腫瘍を摘出する手術を行いますが、悪性の腫瘍が多く完治は難しいです。内科的な治療は血糖値を上げるホルモン剤を投与します。
フェレットの予防接種
1年に1度、ジステンパーワクチンの接種をおこなってください。
また、犬や猫同様にフィラリア症予防の薬を5月~12月まで投薬をお勧めします。
まとめ
犬のように躾けを理解でき、芸まで覚えるフェレット。犬や猫よりも小さく一人暮らしでも飼えることで人気があります。
しかし、温度管理は大事なペットなので電気代がかかりますが、愛くるしい瞳で見つめられると多少の出費は仕方ないですね。楽しい生活になりますように…。
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