ミニチュアピンシャーは、ドーベルマンを小さくしたような外見の小型犬です。勇猛果敢で縄張り意識が強いので欧州では番犬として飼う家庭が多いようです。「ミニピン」の愛称で呼ばれるミニチュアピンシャー。性格や寿命、かかりやすい病気を知って新しい家族として迎え入れる準備をしましょう。
目次
ミニチュアピンシャーの性格
ミニチュアピンシャーは、非常に元気があって好奇心旺盛です。もともと、小動物の狩りに用いられていた犬種で勇敢に立ち向かっていく気質から番犬としても活躍します。アメリカでは麻薬密売者の護衛犬としても用いられていました。警戒心が強く神経質なので初めて会う人や来客には攻撃的に吠えることがあります。
本来賢い犬なので飼い主さんとの主従関係が良好ならば良いのですが、逆の場合は利口さが災いして言うことをきかない子に育ってしまいますので幼い頃からの躾は大事です。
ミニチュアピンシャーの寿命
ミニチュアピンシャーの平均寿命は12〜14歳です。小型犬としては平均的な方です。最近では、フードの開発も進んでいて平均より長く生きる個体も増えてきています。ストレスの少ない生活をさせるようにしましょう。
ミニチュアピンシャーの歴史
ミニチュアピンシャーは外見からドーベルマンのミニチュア版と思いがちですが、歴史はミニチュアピンシャーの方が長く200〜300年前、17〜18世紀頃のドイツで小害獣駆除犬として中型のヘルピンシェルを小型に改良したと言われています。その過程では、ジャーマン・ピンシャー、ダックスフンド、イタリアングレーハウンド、さらにミニチュアシュナウザーやトイ・マンチェスターテリアなどを交配して、19世紀頃には現在のミニチュアピンシャーになったようです。
ミニチュアピンシャーの特徴
体重は4〜5kg、体高は26~32cm。体長も体高とほぼ同じスクエアタイプです。
毛色は単色と2色のバイカラーに分けられます。単色は、ディアー・レッド(赤っぽい茶色)、レディッシュ・ブラウン(少し赤みがかった茶色)、ダーク・レッド・ブラウン(焦げ茶色)。
バイカラーは、ブラック&タン、(黒・茶)チョコレート&タン(チョコレート・茶)になります。
被毛は短く柔らかでシングルコート。
ミニチュアピンシャーの飼い方
ミニチュアピンシャーは短い毛がよく抜けますのでラバーブラシなどの柔らかなブラシで抜け毛を防ぎましょう。短毛なのでトリミングは必要ありません。1〜2ヶ月に一度シャンプーしてあげてください。
活発で運動能力が高いミニチュアピンシャーは、1日2回、30〜40分以上の散歩や遊びを行ってあげてください。ストレスを溜めるのは病気の原因となります。
番犬や護衛犬としても活躍できる犬種なので来客に吠えたりすることがあります。また、プライドが高いので小さな子供にかまわれるのを嫌い事故に繋がりますので注意が必要です。
躾の面では、好奇心旺盛なため飛び出したりしないよう「待て」と言って我慢を覚えさせましょう。忠誠心が強い犬種なので きちんと躾ができれば飼い主さんには従順です。
ミニチュアピンシャーのかかりやすい病気
・耳介辺縁皮膚症
耳の縁の部分だけ変色したり、脱毛します。進行し重度となると、かさぶたができて裂傷により出血します。耳をしきりに掻いたりしたら病院で診てもらいましょう。
・大腿骨頭壊死症(レッグぺルテス)
虚血性大腿骨頭壊死とも言い、股関節に異常をきたす病気です。大腿骨が成長期に関節周辺に炎症が起こり大腿骨頭への血液供給が悪くなり壊死してしまう病気です。跛行の症状がみられ、1歳未満で発症することが多いです。
原因が不明の為、予防は難しい病気です。軽度の場合は、内科的治療をおこないます。鎮痛剤の投与や、レーザー治療で痛みを抑えて管理します。改善が無い場合や、進行して悪化している場合は外科的治療になり、大腿骨頭の切除手術をおこないます。
・膝蓋骨脱臼
小型犬に多くみられるのが膝の骨のお皿が右ないしは左に外れてしまう膝蓋骨脱臼。片足を不自然に上げていたり動く際にキャンと鳴くような時は診察を受けましょう。
予防としては、足腰に負担がかからないように、肥満防止の食事管理や、滑らないようカーペットを敷いたり対策が必要です。
治療は、内科的治療として内服薬・サプリメントの投薬。レーザー治療を行う病院もあります。外科的治療は、手術となります。進行の程度や年齢など考慮して判断されます。
飼い主さんは、部屋でミニピンが登れそうな段差にはスロープを用意してあげたり、滑る床のフローリングにはカーペットを敷いてあげたりしてください。
まとめ
ミニチュアピンシャーは短毛で被毛のお手入れは楽な方ですが、寒がりですので寒い冬の時期は服などを着させて防寒対策をしましょう。
華奢なように見えて体力はあるので毎日の散歩は欠かせません。ストレスを溜めないように遊びも十分にしてあげてください。
吠えグセをつけないように幼い頃から飼い主さんとの主従関係を明確にし躾を正しくしていき楽しいペットライフを送ってください。
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