『ヨーキー』の愛称で日本でも人気のヨークシャテリア。チワワと同様に小さな犬種の一つです。絹のような毛質を『動く宝石』とも呼ばれるほど。そんなヨークシャテリアを理解して家族として迎え入れましょう。
目次
ヨークシャテリアの性格
ヨークシャテリアはネズミを追っていた過去の歴史のように大変に勇敢で負けん気が強く頑固です。テリア犬種ということもあり賢いので一旦 覚えると忘れることが無いので、まずは 主従関係を作るといいでしょう。しつけは難しい犬種と言われますが幼犬の頃から しっかりと訓練すれば とても飼いやすく主人と定めた相手には深い信頼を寄せます。
社交的なヨークシャテリアは、初めて会う人にでもすぐ慣れます。怖いもの知らずな一面もあるので番犬には向いています。見た目とは違って活発ですので、運動不足になると吠えたり物をかじったりすることがあります。散歩や一緒にとことん遊んであげてストレス発散させてあげましょう。
ヨークシャテリアの寿命
14~16歳と小型犬の中でも長生きの傾向です。食事に気を使ったり体重管理を行い長生きしてもらいましょう。避妊や去勢手術を施すのも長生きの手段のひとつでしょう。
ヨークシャテリアの歴史
19世紀中ごろ、イギリスのヨークシャ地方の工業地帯の労働者の家屋を荒らす害獣ネズミを捕まえるために作られました。1862年に「ブロークン・ヘアード・スコッチ・オア・ヨークシャー・テリア」と命名されたが、あまりにも長い犬種名のため後にヨークシャテリアと呼ばれるようになった。
ヨークシャテリアの特徴
幼いころの毛色はブラックタンですが、大人に成長するにつれスチールブルーやゴールド、シルバーなど毛色が7回ほど変化するようで、絹のような毛質から「動く宝石」とも言われる。
標準的な体高は15~23cmほど。体重は2~3kg。国際畜犬連盟のFCIでは2Kg未満や3.1kg以上は認可されないとされています。
ヨークシャテリアは、シングルコートなので抜け毛はあまりありませんが細く長い被毛は手入れしないと毛玉が出来てしまいます。毎日ブラッシングしてあげましょう。トリミングは月に1回必要となるのでショーなどに出さない一般家庭では、短くサマーカットにするのもいいでしょう。暑さ寒さには弱いので冬場は服を着せてあげたほうが良いでしょう。
ヨークシャテリアの飼い方
甘えん坊ですが負けん気が強いのも特徴で、甘やかしすぎるとワガママになってしまいます。吠え癖や噛み癖をつけないために子犬の頃からしっかり躾をしましょう。覚えてしまうと忘れることがないので、ちゃんと出来た時は たくさん褒めてあげてください。
ヨークシャテリアは活発で運動量は多いですが、小さいので散歩は20分くらいで十分です。頭が良いので室内で知的な遊びをしてあげてください。
ヨークシャテリアのかかりやすい病気
・先天性門脈体静脈短絡(先天性門脈シャント)
腸管から吸収されて肝臓に運ばれ、解毒される毒素がシャント(余分な血管)により、肝臓で処理されないまま体内に回ってしまい、食後に元気がない・歩くとふらつく・痙攣などの症状がみられます。
予防法はなく、治療としては血液中のアンモニア濃度を抑えるため、低タンパクの食事を少量ずつ与える食事療法から始まり、解毒・肝臓保護の薬を投与します。手術の場合は、シャント血管を縛ります。施術は、個体の状態を考慮して選択されます。
・膝蓋骨脱臼
後膝にある膝骸骨(膝にある皿のような骨)が正常な位置から内側ないしは外側に外れてしまう状態。小型犬にはこのような脱臼が多くみられます。
予防としては、足腰に負担がかからないように、肥満防止の食事管理や、滑らないようカーペットを敷いたり対策が必要です。
治療は、内科的治療として内服薬・サプリメントの投薬。レーザー治療を行う病院もあります。外科的治療は、手術となります。進行の程度や年齢など考慮して判断されます。
注意
うちのチワワのキースも、去勢をしてから太りやすくなって膝に負担がかかり、脱臼をするようになりました。片方の肢を上げ、かばいながら歩いたり、キャンと鳴いたり、高い場所に上りたがらない場合は脱臼しているかもしれません。早めに病院で診てもらいましょう。
また、去勢・避妊手術後は太りやすいので食事の管理も注意が必要です。
・気管虚脱
気管が潰れて変形し、呼吸困難や酸欠によるチアノーゼや咳などが起こります。初期は軽い咳ですが、ガチョウの鳴くような音を発するようになります。
予防は、肥満や激しい運動を避け首輪をハーネスなどのタイプに変更します。治療は、軽度の場合は気管を広げる薬や、咳止めなどを投与します。重度の場合は、気管を補強する手術や気管を広げる手術があります。
・腸リンパ管拡張症
リンパ液が腸管内に漏れて、タンパク質が漏れ出してします病気です。下痢が続き体重が減り、腹水が溜まります。中には下痢を起こさない場合もあるので注意が必要です。
決定的な予防、治療法が無く完治が難しい病気です。与える食事は、低脂肪で良質なタンパク質を与えてください。内科治療として、腸の炎症を抑える薬、むくみを取る薬を投与します。重症な場合は、輸血することもあります。
・壊死性白質脳炎
チワワ・パピヨン・ヨークシャーテリアに多い特有の病気です。2kgに満たない体重の発症率が高く、発作、運動失調、姿勢異常などの症状があります。
決定的な予防法は ありません。残念ながら、治療も確立した方法もありません。初期症状には一般的に、ステロイド剤の投与、抗てんかん薬の投与。重症化すると誤謬性肺炎を起こしやすいので、併せて治療します。
参考
小麦を食べると含まれるグルテンに反応して壊死性白質脳炎のように脳に炎症を起こすそうです。また、タバコも良くないのでワンちゃんがいる部屋は禁煙にしてください。
まとめ
小型犬の中でも小さなヨーキー。小さくて愛くるしい、この犬種は大人になるまでに毛色も変化し特別な存在になるでしょう。そんなヨークシャテリアと楽しい時間を過ごしましょう。
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