ボーダーコリーはイギリス原産の犬種です。ボーダーは、イングランドとスコットランド、イングランドとウェールズの国境(ボーダー)であることからきています。「コリー」は牧羊犬を意味しています。ボーダーコリーは、世界で最も牧羊犬として使われている犬種です。そんな、賢く働き者のボーダーコリーの性格や寿命、かかりやすい病気などを見てみましょう。
目次
ボーダーコリーの性格
ボーダーコリーは、非常に従順で賢く活発で、作業意欲が強く働き者です。家族には愛情深く従順ですが、初対面の人には関心が薄く適度な警戒心と聡明さを持っています。高い運動神経とエネルギーを持っていますのでアクティブで行動力のある飼い主さんに向いています。忙しい人や高齢者には不向きと言えるでしょう。
ポイント
散歩だけでなくエネルギーを発散させるためドッグスポーツを一緒に楽しみましょう。大きな庭があれば良いですが、ドッグランなどを利用し、フライングディスクで遊んであげてください。
ボーダーコリーの寿命
ボーダーコリーの寿命は10~17歳です。中型犬としては長生きな方です。中には17年以上長生きした子もいます。あとで、かかりやすい病気についても記していますので健康管理に努め長生きしてもらいましょう。
ボーダーコリーの歴史
ドッグスポーツで活躍するボーダーコリーですが、8世紀から11世紀にかけてスカンジナビア半島からイギリスへ持ち込んだトナカイ用の牧畜犬が始まりと言われています。その後、イギリスの在来種であるラフ・コリー、バリー・シープドッグ等と交配を重ねてイギリスの羊毛生産を支える役割を果たしました。
牧羊犬としての作業能力が重視されたボーダーコリーは、最初の犬種の標準であるスタンダードが出来たのは1906年になってからでした。ボーダーコリーという犬種名が採用されたのは、1915年。原産国のイギリスで犬種として公認されたのは、1976年でした。その後、1987年にFCI(国際畜犬連盟)に公認されています。
ちなみに犬種名の由来は、原産国のイギリスとスコットランドの国境(ボーダー)地域であったから、コリーは、スコットランドの方言で牧羊犬を意味するそうです。
ボーダーコリーの特徴
ボーダーコリーは、中型犬で体重は14~20kg。体高は53cm前後。毛色はブラック&ホワイトが基本ですが、レッド、チョコレート、ブルーマール、セーブルと多様です。被毛は2つのタイプで長毛の「ロングコート」と短毛の「スムースコート」があります。ディスク競技などのドッグスポーツで大活躍する犬種です。
ボーダーコリーの飼い方
ボーダーコリーは頭も良く体力もあり作業能力・意欲も高いので飼い主さんが、トレーニングや躾、遊びをさせないと攻撃的で気が荒くなります。そのうち、飼い主さんを下に見て、言うことを聞かなくなり手に負えなくなります。
運動不足はストレスの元で病気になります。散歩は毎日1時間以上、散歩をしてください。休みの日などの時間に余裕がある時はフライングディスクやアジリティなどの遊びを取り入れるようにしましょう。ブラッシングは下毛が抜けるので、週に2~3回してあげましょう。
躾けに関しては、小さな子供の頃から上下関係を理解させ、「待て!」などの指示をしっかりと覚えさせてください。
ボーダーコリーのかかりやすい病気
・セロイド リポフスチン症(CL病)
脳と神経を侵す遺伝病で、生まれてすぐは、全くわからず 生後2年ぐらいで発症します。脳に溜まった老廃物を分解できず、蓄積し歩けなくなったり、食べることができなくなったり、普段の生活が出来なくなります。現時点では治療法は無く、発症すると死に至ります。
・股関節形成不全
股関節が発育途中で形態的な形成的な異常を起こす病気です。生後4~12ヶ月頃に発症しやすいのですが、2~3歳頃になって症状が現れることもあるので日ごろから観察しましょう。散歩や運動を嫌がったり、横座りをする、フラフラ歩いたり、腰を振って歩いたり、途中で座り込んだりの症状が見られたら早めに受診しましょう。
治療法としては、内科的治療と外科的治療があります。内科的治療は、消炎鎮痛剤やレーザー治療で痛みを和らげ、安静にしている間に体重を適正になるまで減らしていきます。外科的には、「骨盤 3 点骨切り術」「股関節全置換術」「大腿骨頭切除術」などがあります。犬の年齢や、症状、関節の状態などを考慮し、方法は異なります。
・コリー眼異常
主にコリーと名前が付く犬種にみられ、軽度の視覚障害から重度は失明まで、症状があります。先天性の疾患で、犬が動きたがらなくなったり、頻繁に障害物にぶつかったりした場合にはコリー眼異常など目の病気を疑ってみましょう。
残念ですが、遺伝性の病気のため、決定的な予防法や治療法はありません。ただ、予防という観点からすると、発症した犬自体を繁殖に使わないことです。
まとめ
犬の中でも特に頭の良いボーダーコリー。飼い主にも従順ですし、命令を待って作業意欲もありますので正しく躾けないと飼い主さんに従わなくなるので逆に扱いにくい犬にもなります、主従関係を明確にさせましょう。また、毎日1時間散歩ができるか、知能に見合った遊びができるか判断し家族として迎えてください。
犬を迎える準備は、こちらをどうぞ
-
犬を迎えるための準備【19アイテム】
最近、お家時間が増えてきてワンちゃんや猫ちゃんを飼う方が増えてきているそうです。 でも、初めて犬を飼うにしても必要なものは何を買っていいのか… そんな初めてワンちゃんを家族として迎え入れるために用意し ...
続きを見る