原産は地中海に浮かぶマルタ共和国のマルタ島。日本では1970年代頃から流行し今に至ります。1968年~1984年まで登録数が一番だという人気ぶりでした。そんなマルチーズの特性を見てみましょう。
目次
マルチーズの性格は?
大人しく人懐こい性格で、社交的。賢く忠誠心もあり飼い主さんに褒めてもらうことが大好きです。気性は穏やかですが時には自分より大きな犬に向かっていく行動も見せます。
小さな頃から甘やかすと飼い主さんの言うことを聞かなくなるので、しっかりした態度でダメなものは躾けて、幼い頃から たくさん外に連れ出し社会性を身に着けるトレーニングの機会を積極的に設けましょう。
マルチーズの寿命は何歳?
マルチーズの寿命は平均して12~15歳。マルチーズは他の犬種よりも心疾患にかかりやすいとされています。
マルチーズの歴史
紀元前1500年頃、地中海東岸のパレスチナ付近に位置した土地の人がマルタ島に持ち込んだ犬が祖先とされています。14世紀初めにはイギリスに持ち込まれ、15世紀にはフランスに渡り流行の愛玩犬となります。イギリス領となったマルタ島から1813年以降、ヴィクトリア女王にマルチーズが献上され、イギリスで人気となった。アメリカでは1888年にAKCに認定され徐々に人気の犬種となる。
日本の流行は1970年代で1968年~1984年までは登録数が一番多いのがマルチーズで、今でも人気のある犬種です。
マルチーズの特徴
地中海のマルタ島原産なので、マルチーズにはアンダーコート(下毛)は無くシングルコートの直毛です。上毛(オーバーコート)だけのマルチーズは抜け毛も少ないです。シルクのような滑らかな被毛は毛玉になりやすくブラッシングやトリミングがかかせません。ショードッグに出るマルチーズは、被毛が地面まで届くフルコートのイメージですが一般の家庭では短くサマーカットにした方が手入れが楽です。純白の被毛が殆どですが、淡いタン、レモン色も繁殖用では認められています。
体高は20~25cm、体重は2.5~3.2kgが理想。
マルチーズの飼い方
長時間の散歩は必要ありませんが気分転換のためにも10~20分程度、短い散歩をおこなうのが良いでしょう。
甘やかしすぎると飼い主さんをリーダーとして見なくなるので無駄吠えや噛み癖をします。いけないことは叱り、ちゃんと良い行いが出来た時は しっかり褒めて信頼関係を構築してください。
被毛に関しては放っておくと どんどん伸びてしまうので定期的なカットやトリミングに行きましょう。目元は涙やけを起こして茶色く変色したりするので拭き取ってあげましょう。
マルチーズのかかりやすい病気
・僧帽弁閉鎖不全症
心臓の僧帽弁という弁が閉まらず、血液が逆流してしまう病気です。放置すると左心室が肥大し肺鬱血が起こる。さらに進行すると呼吸困難や心不全などの症状を起こします。7歳前後から見られることが多いので定期的に検診を受けましょう。
予防法は いまのところありませんので、毎日の変化を見逃さないこと。また、シニア期になったら定期検診を受けてください。
内科的治療としては、強心剤、利尿剤血管拡張剤、不整脈治療薬など症状や進行具合を観察し、使用します。外科的治療は、専門の病院で憎帽弁の修復手術をおこないます。
・膝蓋骨脱臼
マルチーズのような小型犬に多くみられるのが膝の骨のお皿が右ないしは左に外れてしまう膝蓋骨脱臼。片足を不自然に上げていたり動く際にキャンと鳴くような時は診察を受けましょう。
予防としては、足腰に負担がかからないように、肥満防止の食事管理や、滑らないようカーペットを敷いたり対策が必要です。
治療は、内科的治療として内服薬・サプリメントの投薬。レーザー治療を行う病院もあります。外科的治療は、手術となります。進行の程度や年齢など考慮して判断されます。
・流涙症
多量の涙と目やにで目の周辺の被毛が赤く変色する流涙症が多く見られます。
逆まつ毛の場合は、定期的に まつ毛を抜くようにしていれば、症状が改善されます。
治療は、内科的には抗生剤の投与や着色を防ぐ点眼。また、全身麻酔をし鼻涙菅の洗浄をします。他に、外科的な施術は涙点の位置を移動させる手術があります。
・低血糖症
血糖値が低下し、様々な症状を起こします。脳は血液中の糖分をエネルギーとしているため血液中の糖分が低下すると虚弱、運動失調を起こしてしまいます。子犬の頃は、低血糖症にかかりやすいので規則正しい時間にゴハンを与えてあげましょう。
低血糖の治療は、意識がある場合、口からブドウ糖を投与します。意識が無い場合は、ブドウ糖の静脈注射をおこなったり、血糖値上昇作用のあるステロイド剤を投与する場合がります。
・眼瞼内反症
目の下まぶたの先が眼球側に反り返っている状態で下まつげなどが目に入り痛みや炎症を起こします。角膜炎や結膜炎などに発展していきます。瞼に異変を感じたら病院で診察を受けましょう。
明確な予防法はありません。治療は、軽度の場合は点眼や、まつ毛を抜いたりして症状を和らげ改善します。ただ、あくまでも眼瞼内反症が治癒しない限り継続が必要です。外科的な治療は、強制的に余っているまぶたを切除し、糸でまぶたを寄せる手術をおこないます。
まとめ
賢く、忠誠心もあり、古くから人間に飼われてきた犬種なので、躾にもあまり苦労しないため初心者にも飼いやすいです。また、抱き犬としても知られ抱っこが大好きな甘えん坊です。その反面、勇敢で大きな体の犬にも向かっていくような気質もあります。
愛犬とたっぷり触れ合った生活を送りたい人には最適のマルチーズ。でも、甘やかし過ぎるのは禁物です。子供の頃からの正しい躾で素敵なペットライフを過ごしましょう。
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